セックスDVは笑いごとじゃねぇなぁ
タイトルで引いちゃう人に程読んでほしい記事を今から書きます。
歩くさんです。
『セックスDV』なる言葉を使ってみたんですがこれが一般的か正式かなど知りません。 僕が適当に思いついた言葉です。
なので一応意味や定義を軽く説明したいと思います。
僕が考える定義としては
『セックスに関する、一方にとって不利益な振る舞い、行動、言動など』です。
具体的にどんなものかと言えば
『不適切な場所や時間、タイミングでセックスを強要される』
『一般的でないプレイを強要される』
『避妊に非協力的』
『他人などに自分たちのセックスについて勝手に話される』
『セックスしているときとそれ以外、或いは前後で態度が明確に違う』等々……
一つ目の『不適切な場所や時間、タイミングでセックスを強要される』についてですが、場所や時間、或いはタイミングが不適切であると一方が判断しているにも関わらず、もう一方がセックス、或いは広い意味での性行為に付き合うことを強要してくる、或いは執拗に求めてくることを指しています。
例えば『ムラムラしてきたからあそこのトイレでヤろうよ』と言われたりとか、翌朝早いのに、夜遅くに『これからホテルに入ろう』と言われたり。生理のときにできるでしょと言われたり。
二つ目の『一般的でないプレイを強要される』も問題の質としては似ていますかね。
好きでもないSMに付き合わされたり。風俗でやってもらえよというようなプレイをさせられたり。
別にそういうことを言うのは究極的には自由なんですけどね。お互いにそういうのが好きなカップルも居るでしょう。
ただやはり問題なのは、言われた側、求められた側がそういうセックスを良しとしているのか、受け入れたとしたら本当に納得して受け入れているのか、というところになります。
セクハラの問題と同じで、性的なことというのは特に個人差が大きいもので、受け取り手がどう思うかに左右されてしまうのが、また拗らせる原因なんですよね。
じゃあそういった問題について、(恐らくは図らずも)当事者になってしまった発信側と受信側とがそれぞれどういうことをすべきか、ということを示さない限りは何の意味もない記事になるので、難しくて一筋縄ではいかないと分かりながらも、自分なりの考えを述べてみたいと思います。
まずは受信側。これはもう、大原則として『嫌なことを嫌と伝える』ことが出来ればそこがスタート、と言った感じです。
ただ当然、それができない人も居れば、伝えたところで平気な顔で続ける発信側も居ますので、これだけが解決策とは思いません。
実際的な解決については、様々なケースについて様々な人の体験談が記されているようなサイトがあったり、専用の書籍があったり、相談できる機関があったりしますので、そういうところに『惜しげなく』力を借りていくことが何よりも大事でしょう。
私として書けることと言えば、あとは『嫌なことを嫌だと認識する』ことも重要なスタートの一つだと思っています。
飽くまでも一例で参考にもならないことですが、恋人の嫌な面について、『でも他に良いところもあるし……』などの言葉で隠していると、中々自分の疲弊を取り除くことができないままでいます。
そこを『あそこは嫌な面だ』と認識すると、それまで雲隠れしていたいろいろなことが輪郭を持ち始め、嫌なところと良いところ、別れるメリットと続けるメリットなどがはっきりしてくることがあります。
それから具体的なことを考えていければいいなぁ、みたいな。
それと、発信側ですね。
こちら側の方たち、意識していてくれれば幸いだけど基本的には自分がそうだと気付いていません。気付いてたらしねぇよ、という感じですよね。
まぁ気づいてても止められない人は必ずいて、その人たちが必ず特別かというとそうでもないのですが。
そんな理由もありまして、私がこれから書くことというのは、発信側の人に向けて、というよりも『いつか発信側になる可能性がある人』つまり全員に向けて書いているのだとご理解ください。
全員、という言葉に例外はありません。子供から老人まで、男も女も、性指向問わず、恋人の有無や将来的な可能性の有無についても。一切問わずに全世界何十何億何千何百何十何万何千何百何十何人の全ての人達です。
その全員、つまり貴方という人間に理解して欲しいのは、
『貴方は近いうちに発信者・加害者になる可能性が高い』
『貴方が既に発信者・加害者である可能性が高い』
ということです。
当事者意識を持て、なんてこと様々な場面で言われてきた人たちは少なくないでしょう。でももう一度、ここで言わせてもらいます。聞き流さずにどうか理解してください。これは、重要なことなのです。
『当事者意識を持ってください』
こういった問題を解決するためには、それが何よりなのです。
一人でも多く、目の前の貴方というたった一人でも。そういった問題の当事者である可能性に気付いてくれれば、問題にも気付けます。解決にも近づけます。誰かの幸福が、大きく近づくのです。
貴方が今やっていること、もしそれを、誰か別の人がやっていたらどう思いますか? 貴方の憧れのヒーローがやっていたら? 『ほかの人がやっているという話を聞いた』なんていうのは、全く何の理由付けにもなりません。貴方の良心は、貴方を本当に許していますか?
貴方がやっていることは、もしかしたら、随分な間違いで、随分愚かなことかもしれません。誰にとっても、その可能性は捨てられません。
自分とは縁がないと思っては、いけません。
貴方は、当事者です。
――今回の記事で挙げたセックスDVの例はあくまでも一部です。実際には、もっと多岐に渡る『セックスDVと呼べるもの』があるはずです。
皆さんにはぜひ『これはセックスDVだ』と気付けるような脳を持っていただきたいと思います。そしてそれが、良い意味で常識となっていって欲しいと願います。
三つ目以降に挙げた
『避妊に非協力的』
『他人などに自分たちのセックスについて勝手に話される』
『セックスしているときとそれ以外、或いは前後で態度が明確に違う』等々……
の部分についてはまた後日書いていきたいと思います。
そのときはぜひ、よろしくお願いします。